デジタル訴訟に必須の「フォレンジック」とは

 投稿日時
2013/10/10 11:53:21
 最終更新日時
2013/10/10 11:53:21

フォレンジックとは

私は法律事務所の方とお仕事させていただくことが多いのですが、お話を伺っていると裁判の証拠としてメールやパソコンのファイルなどが提出されることが増えてきているようです。
弁護士先生向けの雑誌の広告にも「フォレンジック」という単語を見ることが増えてきました。

「フォレンジック」は「フォレンジクス(forensics)」とも言い、元々は「科学捜査」の意味で、証拠を精査することを指していたようです。
それがだんだんとコンピュータを対象とする「コンピュータ・フォレンジック(もしくは(フォレンジクス)」に意味がシフトしていき、近年では「コンピュータ法科学」とも呼ばれる分野に変化していきました。(後述しますが、対象は「コンピュータ」のみではありません。)

フォレンジックの進め方

フォレンジックを進めていく段階ですが、コンピュータ・フォレンジックについて詳細に説明している『デジタル訴訟の最先端から学ぶコンピュータ・フォレンジック完全辞典 』の関連している章のタイトルを抜き出すことでご説明したいと思います。

  • 第5章 データイメージをキャプチャする
  • 第6章 データから情報を取り出す
  • 第7章 パスワードと暗号化
     1.1 パスワードを発見する
     1.2 パスワードを推測する
     1.3 パスワードを破る
  • 第9章 すべてを統合する
     1 使いやすいレポートを作成する
  • 第10章 法廷での証言方法
  • このように、まず対象となるPCやメディアからデータイメージをキャプチャし、データを抜き出す。そして解読し、レポート作成。必要に応じて法廷で証言する、というところまでがセットになっています。

    フォレンジックの歴史とこれから

    フォレンジックは、1970年代から1990年代にアメリカで暗躍したシリアルキラーであるBTKキラーの逮捕にも貢献するなど、意外に歴史がある分野です。
    スマートホンの普及が進む中、パソコンだけでは無くスマートホンやメールなど、さまざまなデジタル証拠にフォレンジックが使われていくことが想定されます。

    ただ、法廷に出されるデジタル証拠全てにフォレンジックが必要かと言えばそうでは無く、例えばメールを証拠とする場合でも印刷するだけで良い(ヘッダすら不要!)場合も多いようです。
    裁判の中でどれほどその証拠の重要性が高いのかといったところとの兼ね合いになるでしょう。