Adobe AcrobatでPDFをきちんと黒塗りする方法

 投稿日時
2013/07/18 16:00:51
 最終更新日時
2013/07/18 16:00:51

防衛省が、8月に公表する予定であった新型護衛艦の名前を誤って公開してしまったということがニュースになっていました。その理由は、名前が載ったPDFを黒塗りにして公開したものの、実はきちんと隠されていなかったからという、お粗末なものでした。

これは業界では昔から有名で、注意喚起されていたことです。私が知ったのはいつか正確に覚えていませんが、以下の高木先生のBlogだったかも知れません。
公務員研修で体験させておくべき演習 「蛍光ペンで墨塗り」の巻

今まではこういったニュースを見ても「またか…」で終わらせていたのですが、Blogを公開したということもありますし、先日高いお金を払ってAdobe Creative Suite 6 [AA]を買ったので、せっかくなのでAdobe Acrobat Proで方法を試してみようと思います。

前提

PDFを準備しました

まず、こんなPDFを用意してみました。これに対して加工をしてみます。

きちんと隠せない方法

Adobe Acrobatの右上、「注釈」から「描画マークアップ」を選択します

まずは「きちんと隠せない方法」でやってみましょう。今回は図形で隠してみます。
「注釈」→「描画マークアップ」から長方形を選択します。

隠したいところを選択します

隠したいところを選択します。今回は「かきくけこ」です。

背景色も忘れずに選択

そのままだと背景色がつかないので、右クリックからプロパティを出し、塗りつぶす色を選択します。

ここで警告が。ちゃんと墨消しを使うように言ってくれます

前の画面で「OK」を押すと、こんな警告が出てきます。
「機密情報を削除する場合は(中略)墨消しツールを使用します。」と出て、今の方法ではきちんと隠されていないと出てくるのですが、もうちょっと分かりやすく「注意!本当にいいのですか?」くらいの方がいい気もします。

とりあえず見えないようになりました

完了すると、このように一見しても見えないようになりました。

きちんと隠せる方法

今度は墨消しを使った方法です

次に、きちんとした方法で隠してみたいと思います。まず、「ツール」→「保護」から「墨消しとしてマーク」を選択します。

まずは「マーク」します

「墨消しとしてマーク」をした部分が赤枠で囲まれますので、次に「墨消しを適用」します。
このように、一発で墨消しするのではなく、「マーク」→「適用」することで初めて墨消しされます。マークだけで終わらせないよう、気をつけましょう。

墨消しを適用しようとするとアラートが。

適用しようとすると、このように墨消しされた部分の内容が消されることがアラートとして表示されます。

2つの方法の比較

さて、比較してみましょう。

このように2つの方法でやってみると、見た目は同じように黒塗りされたドキュメントが出来上がりました。これを、全てテキストを選択してみてコピーしてみます。

このように、墨消しするとテキストも無くなることが分かります

エディタに貼り付けた結果はこちらの画像。オブジェクトで隠した「かきくけこ」は見えていて、墨消しした「はひふへほ」が見えていないことが分かるでしょう。

このように、一見した結果は同じでも、その内部情報は異なっています。今回このBlogを書くために作業してみて、「墨消しの方法が分かりにくいのかな」という感想も持ちましたが、それでも使用者は自己責任でやらなければいけません。実際の方法はバージョンによっても異なると思いますので、こういった作業をする際は「そういえばちゃんと情報は消えているかな」というところを思い出していただければと思います。

今回の記事のまとめ

・使用したバージョン:Adobe Acrobat X 10.1.7
・墨消しの方法:「ツール」→「保護」→「墨消しとしてマーク」で墨消ししたい箇所を選択。次に「墨消しを適用」を選択する。